【ドイツ語】文学精読H.ミュラーの言語観
講座概要
| 講座コード | 262R044002 |
|---|---|
| 開講期 | 秋学期 |
| レベル | 上級 |
| 定員 | 20 |
| 曜日 | 水曜日 |
| 開講期間 | 2026/10/07(水)~2027/01/13(水) |
| 時間 | 19:30~21:00 |
| 受付期間 | 2026/08/06(木)~2026/09/14(月) |
| 受講料 | 30,000円 (塾生・教職員:25,000円) |
| 受講形式 | リアルタイム配信 |
| キャンパス | オンライン講座 |
| 担当者 | 宮下 みなみ |
講座の内容
飛び地的なドイツ語圏であるルーマニア西部バナート地方出身のヘルタ・ミュラーは、現代「ドイツ」文学を代表する作家です。彼女は1987年に西ドイツへと亡命し、当地で作家としてのキャリアを築きました。本講座では、彼女のノーベル文学賞受賞講演原稿とベルリン文学賞受賞講演原稿をそれぞれ精読するなかで、「言語とは私たちにとって何なのか」という根本的な問いについて彼女が紡いできた様々な考えを跡づけてゆきます。
講座の進め方・到達目標
自然に言語を習得する年少者の場合とは異なり、大人が自発的な努力と論理的理解をつうじて効果的に外国語を習得してゆく際の技法を実践的に習得していただくことが、本講座の主たる目的となります。まずは毎週の予習として、授業計画にしたがって、次の授業で扱う予定の箇所の和訳を考えていただき、授業内ではおよそ1~2文ごとに交代で音読・和訳の発表をおこなっていただきます。その際、語学学習がただの丸暗記に終わらないように、辞書の引き方、辞書の項目内の注目すべき箇所などについても指導させていただき、論理的に理解して覚えるという習慣を身につけていただきます。本講座では、このように個々の単語の意味や文法構造を丁寧に読み取ってゆき、さらには作品の内容的な解釈についても積極的に意見を交換させていただくことで、文学作品を味わう楽しみとともにドイツ語読解能力の向上を目指してまいります。また、外国語の深い理解のためには母国語についての反省も欠かせませんので、訳語ひとつひとつの日本語表現をなおざりにすることなく、言語全般についての感受性を高めていただくことにもなります。さらに、外国語の理解はその言語が使われている地域の文化を理解することと表裏一体であるという前提に立ち、作品の歴史的・文化的背景について、必要に応じてパワーポイント資料を用いた解説も実施してまいります。
対象レベル
詳細は「レベル目安」ページを参照ください。
重視している項目(☑印)
□会話 □作文 ☑読解 □聴解 ☑文法 □発音 □プレゼンテーション
授業言語
当該言語と日本語
講座スケジュール
| 回 | 実施日 | 内容 | 講師 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2026/10/07(水) | イントロダクション:作品・作者の紹介と、授業の進め方についての具体的な説明 | 宮下 みなみ |
| 第2回 | 2026/10/14(水) | ノーベル文学賞受賞講演 "Jedes Wort weiß etwas vom Teufelskreis" 精読 (1) | 宮下 みなみ |
| 第3回 | 2026/10/21(水) | ノーベル文学賞受賞講演 "Jedes Wort weiß etwas vom Teufelskreis" 精読 (2) | 宮下 みなみ |
| 第4回 | 2026/10/28(水) | ノーベル文学賞受賞講演 "Jedes Wort weiß etwas vom Teufelskreis" 精読 (3) | 宮下 みなみ |
| 第5回 | 2026/11/04(水) | ノーベル文学賞受賞講演 "Jedes Wort weiß etwas vom Teufelskreis" 精読 (4) | 宮下 みなみ |
| 第6回 | 2026/11/11(水) | ノーベル文学賞受賞講演 "Jedes Wort weiß etwas vom Teufelskreis" 精読 (5) | 宮下 みなみ |
| 第7回 | 2026/11/25(水) | ベルリン文学賞受賞講演 "Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel" 精読 (1) | 宮下 みなみ |
| 第8回 | 2026/12/02(水) | ベルリン文学賞受賞講演 "Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel" 精読 (2) | 宮下 みなみ |
| 第9回 | 2026/12/09(水) | ベルリン文学賞受賞講演 "Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel" 精読 (3) | 宮下 みなみ |
| 第10回 | 2026/12/16(水) | ベルリン文学賞受賞講演 "Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel" 精読 (4) | 宮下 みなみ |
| 第11回 | 2026/12/23(水) | ベルリン文学賞受賞講演 "Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel" 精読 (5) | 宮下 みなみ |
| 第12回 | 2027/01/13(水) | ベルリン文学賞受賞講演 "Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel" 精読 (6) | 宮下 みなみ |
使用テキスト(著者名/書名/出版社名)
テキストのみ使用
Herta Müller/Immer derselbe Schnee und immer derselbe Onkel/S. Fischer Verlag
備考
注意
やむをえない理由により、予告なしに担当講師が代講または変更となることがあります。
講座内容の進め方等については受講生のレベルや習熟度などに合わせ予告なく変更することがあります。
テキストは稀に変更になることもあるため、講座の開講確定後にご案内するテキスト販売一覧をご確認ください。
担当者紹介
- 宮下 みなみ
- ミヤシタ ミナミ
- 【講師からのコメント】
大戦を経験したドイツ系ルーマニア人としての複雑な文化的出自を持つヘルタ・ミュラーにとって、「故郷」に素朴な愛着を抱くことや、「故郷」と自らのアイデンティティを単純に結びつけることには大きな困難がありました。彼女にとって「書く」ことは、揺れ動くアイデンティティを抱えて動乱の時代を生き抜いてゆくために絶対に必要な営みであったのだと、私たちは彼女の文章から気づくことができるでしょう。彼女の信じる言語は、わたしたちを統制しようとする言語ではなく、アイデンティティの揺れを揺れそのものとして表現できる柔軟な言語でした。本講座を通じ、ヘルタ・ミュラーのしなやかな強さを持った言語感覚を体感していただければ幸いです。
